緑地広がり、街に活気 釜石・大町で憩いの場を改修

釜石市が2008、09年度の2カ年事業で進めてきた同市大町の青葉通り緑地の改修が終了し、現地で8日、完成記念式典が行われた。市中心部の活性化と交流人口の増加を図るため、イベントなどで活用しやすいよう幅を広げた。緑地北側の大只越公園も遊具を更新するなど改修。訪れた関係者らは開放感のある緑地を歩き、新しく生まれ変わった憩いの場に、にぎわい創出の期待を寄せた。

 式典で野田武則市長は「地域の皆さんから多くの意見をもらい、緑地の設計に反映させた。青葉通りを拠点にして、釜石の活性化につなげたい」とあいさつ。関係者によるテープカットを行い、地元の園児が太鼓や虎舞を披露して完成を祝った。

 青葉通り緑地は、市道青葉通り線(延長310メートル)の中央分離帯。緑地の横幅を9メートルから13メートルに広げたことで、イベントなどで活用しやすくなった。

 御影石とウッドデッキを敷き詰めた緑地は、車道と緑地を隔てていた鉄柵などを撤去して開放的な雰囲気に変わった。小さな水路も設け、夏場には涼しげな雰囲気を与えそうだ。

 緑地北側には多目的テントがあり、雨天時のイベントに活躍する。南側には公衆トイレが設置されている。

 08年度は県道を挟んで南側の緑地、09年度には北側の緑地と大只越公園の改修を行った。事業費は約2億2千万円。

羽曳野市役所前 職員のアイデアで変身

広場の大部分が木々で覆われ、利用者がほとんどいなかった羽曳野市役所前の「花博記念パーク」が、芝生やウッドデッキ、ミニ図書館を集めた「親子ふれあい広場」として生まれ変わった。市が広場の有効活用策を職員から募り、最優秀賞に選んだ案を基に設計した。広場からは近くの土手沿いに咲くソメイヨシノ約60本が見渡せ、市は「花見も楽しめる。気軽に足を運んで」と呼びかける。

 花博記念パークは、1990年に大阪市で開かれた「国際花と緑の博覧会」のパビリオンなどを市が無償で譲り受け、91年に整備した。パビリオンは98年から気象情報を伝えるスタジオとして活用していたが、広場の大部分が植栽で覆われていたことなどから、利用する市民は少なかった。

 一方、広場近くの土手では毎年、花見客が多く、北川嗣雄市長が「市民の憩いの場として改修できないか」と発案。昨春、職員にアイデアを呼びかけたところ、23件が寄せられ、建築指導課・松村貴史さん(37)の案を最優秀賞に選んだ。

 広場は570平方メートル。パビリオン(38・5平方メートル)は、靴を脱いで読書ができるミニ図書館として再利用し、児童書など約500冊を備えた。天然芝生(320平方メートル)とウッドデッキ(50平方メートル)の多目的スペースや、水遊びができる手押しポンプを設け、車いす利用者用の駐車場も確保している。

 工事費は2250万円。市職員が設計したため、経費は外部発注と比べ200万円程度安く済んだという。市は「職員のアイデアで誕生した広場。子どもらの笑い声が響く市役所に」と期待している。

 また、広場内にあった木々は近くの公園に移植したほか、花博関連のトーテムポールなどは市内の施設などに移した。

(2010年4月8日 読売新聞)

厚紙使い世界に1台だけのミニ電車、親子参加型ワークショップで作製/横浜

 オリジナルの紙製ミニ電車を作って走らせる親子参加型ワークショップが27日、横浜市西区みなとみらい3丁目の横浜美術館で開かれ、約500人の親子が参加した。同美術館で毎月開催しているワークショップの一環。相模鉄道の主催。

 美術を通じて子どもの感受性を高めるのが狙い。小学生以下の子どもと父母ら150組が参加した。

 子どもたちは厚紙を使い、おのおのが自由に電車の車体部分を作製。切り張りだけでなく、絵を描くなど自由な発想で作った車体を車輪つきのウッドデッキに取り付け、世界で1台だけのオリジナルミニ電車を完成させた。斜面に設置された線路を走らせると、大きな歓声が上がった。

 保土ケ谷区の会社員薄井雅晶さん(44)の長女葉奏(わかな)ちゃん(4)は、車体に大好きなアンパンマンをペイント。「楽しかった」と笑顔で話していた。

キャンパスで花見酒 大阪府立大が「さくらまつり」

大阪府立大(堺市)で3日、地域住民を招いて「さくらまつり」が開かれた。200本の桜が並ぶ隠れた花見の名所だが、学外に開放するのは初めて。

 ビオトープ(生物生息空間)として改修した池の周りにウッドデッキを設けて桜をライトアップ。学生らによる屋台や薪能(たきぎのう)に取り組み、大学独自商品の日本酒も販売。

 職員らはキャンパス内禁酒。橋下徹知事に迫られ、組織のリストラを余儀なくされる府立大。地域サービスで生き残りを図るが、「ほろ酔い気分にはなれません」と職員。

夫婦で案内「桜クルーズ」◎◎◎◎◎◎

桜のシーズンを迎え、大阪市内の川で遊覧船を運航している夫婦が、“桜クルーズ”を始めた。11人乗りの小さな船で、川沿いに咲く桜を楽しみながら大川~堂島川をアットホームな雰囲気で巡る。昨夏、〈水都・大阪〉の魅力を発信しようと遊覧船を始めた船長の中野弘巳さん(32)は「ひと味違う大阪の春を楽しんで」と呼びかけている。

 NHKのディレクターだった中野さんは2007年秋、当時、水上タクシーを運航していた、かおりさん(28)と結婚。かおりさんの操船で、川を巡るうち、川から眺める大阪の町の魅力にとりつかれた。1年前、かおりさんの出産を機に退職、2人で遊覧船「御舟かもめ」を始めた。

 熊本県で真珠養殖に使われていた小型船(約7メートル、幅2・5メートル)を、屋形船風に改造。くつろげるように客席にウッドデッキを敷き、大川や道頓堀川などで運航してきた。「潮の干満や、天候に影響され、都会に居ながら、大自然を感じることができる」と中野さん。これまで約650人を乗せ、リピーターも多いという。

 桜クルーズは、同市中央区の八軒家浜船着場を発着する約50分のコースで、朝食付きの「桜朝ごはんクルーズ」(大人3500円、小学生2000円)と、日中の「かもめ桜クルーズ」(大人3000円、小学生1500円)を用意。

 乗船した奈良県河合町の会社員下村重雄さん(36)は「見慣れた大阪の町も、川から見るとこんなに違うとは。新しい観光の目玉になると思う」と話し、妻の亜希子さん(36)も「ゆったりと桜を見て特別な気分。また利用したい」と満足そうに話した。

 中野さんは「川に親しむきっかけにもなれば」と期待している。桜クルーズは、4月25日まで。予約、問い合わせは「御舟かもめ」(06・6881・2877)へ。

(2010年4月1日 読売新聞)

なぎさのテラス利用者11万人超

琵琶湖の眺望を楽しみながら飲食できる大津市打出浜の「なぎさのテラス」の利用者数が、年間7万人の見込みを大きく上回り、2月末現在で11万6千人に達していることが、同市のまとめで分かった。市は「美しい眺めが評価された結果だろう」としている。

 「なぎさのテラス」は、市の中心市街地活性化基本計画の核事業として、官民で出資する株式会社「まちづくり大津」が、びわ湖ホール西側のなぎさ公園内に整備し、昨年4月23日にオープンした。ウッドデッキでつながった木造1~2階建ての4棟に、イタリア料理店やカフェなど4店が入居している。

 市によると、当初計画の年間7万人は9月下旬に突破し、利用者数は順調に伸びているという。琵琶湖や対岸のマンション群、比叡山など、眺めの良さと、屋外でも飲食ができる工夫が評価されているとみる。

 昨年11月に実施したアンケート調査では、利用者の8割が女性。年齢別では、20~30歳代が24%と最も多かった。グループでの利用が多く、全体の2割強が3回以上の利用者だった。市は、年間利用者数は13万人、経済効果2億円を見込んでいる。

【広島】等身大の天谷人形がお披露目

<オープン戦:広島6-10阪神>◇21日◇マツダスタジアム

 広島天谷宗一郎外野手(26)をモチーフにした『「激突!天谷くん」人形』が21日、阪神戦の試合前にマツダスタジアムでお披露目された。バックスクリーン左翼側の外野ウッドデッキ前に設置。等身大の天谷人形2体が、それぞれラバーフェンスをよじ登るタイプと、フェンスに激突して捕球するタイプがある。立ち会った天谷は「よくできていると思います。チャンスで打てなかったり、エラーしても、この人形に当たるのだけは勘弁してください」と冗談を飛ばした。

立命大:「くつろいで」学生提案、卒業式で緑の空間お披露目--草津できょう /滋賀

立命館大びわこ・くさつキャンパス(草津市野路東1)で、芝生やウッドデッキなどを整備した「憩いのスペース」づくりが進んでいる。同大を卒業する学生4人が、学生や来訪者に緑に囲まれた空間でくつろいでもらおうと企画した。27日に完成予定で、22日の卒業式で披露される。

 同大では昨年度から、大学側と学生から募ったスタッフで学内外の環境整備を進めている。昨年度は新装した食堂にスタッフの意見を取り入れた。

 今年度はキャンパス緑化や交通アクセスなど4班に分かれて改善策を考えた。憩いのスペースは、調査で「緑が少ない」という意見が多かったことから、安らげる場をつくろうと提案した。

 スペースは学内南側に整備。広さは1615平方メートル。桜や月桂樹など約20本の木やハーブなどを植えてベンチを置く。企画段階からかかわった経営学部4年、国松勇斗さん(22)は「学生の意見が形になってうれしい」、同、加藤拓さん(22)は「将来的には地域の人にも開放したい」と、完成を心待ちにしている。【南文枝】

交流広場整備し活性化 小松島・NPOに手づくり郷土賞

国土交通大臣が社会資本を生かした地域づくりを表彰する手づくり郷土(ふるさと)賞(一般部門)に、小松島市のNPO法人・港まちづくりファンタジーハーバーこまつしまと徳島県が選ばれた。フェリーが撤退した徳島小松島港本港地区(小松島町新港)に、みなとオアシス交流広場を整備し、イベントなどを通じてにぎわいを取り戻す活動が評価された。

 本港地区は、1999年に南海フェリーが撤退し遊休化。このため、県は2008年度、ファンタジーハーバーや市と協働で、旧南海フェリーターミナルビルの「みなと交流センターkocolo」の周辺約3600平方メートルに、ウッドデッキを備えた交流広場を整備した。

 ファンタジーハーバーは、ヨットレースを取り入れたビジターハーバーフェスティバルなどのイベントを交流広場で開催し、kocoloでも屋内フリーマーケットや産直市を展開。フェリー撤退後、ゼロとなった本港地区の交流人口は08年度に約13万人までに回復した。

 ファンタジーハーバーの出口憲二郎理事長は「港活性化への努力が認められ喜んでいる。今後も新たな事業展開を進めていきたい」と話している。

 手づくり郷土賞は1986年度に創設。今回は一般部門で応募38件のうち17件、同賞受賞歴のある活動を対象にした大賞部門で応募6件のうち2件をそれぞれ選んだ。

氷見市、観察用保護池を増設

国指定天然記念物イタセンパラの保護増殖に取り組む氷見市教委は2010年度、同市南部に市民向けの観察、学習機能を備えた保護池を整備する。これまで、04年に建設した保護池で繁殖に取り組んできたが、成魚に成長する個体数に限界があり、隣接する休耕田を利用して同池を増設し、成魚を増やす。
 計画では市南部にある保護池に隣接する休耕田約3500平方メートルに大型の池(1500平方メートル)1つと小型の池(200平方メートル)を3~4つを整備する。池と池を結ぶ水路も作り、自然に近い環境を整える。デッキやあずまや、園路を建設し、市民が観察できるようにする。10年度の予算案に設計、測量費650万円を計上した。12年度の完成を目指す。

 市教委によると、現在の保護池には稚魚から成長した成魚が約500匹生息する。体長は約5センチで通常の半分にとどまり、近親交配による、繁殖力の弱体化が懸念されている。繁殖には最低1千匹以上の成魚が必要であるため、保護池を増設する。

 市教委では「成魚の数を1500匹以上に増やし、川に放流する繁殖に挑戦したい」としている