突風:前線が通過、掛川で被害 静岡気象台「竜巻と推定」 /静岡

低気圧の前線が通過した影響で、県内で11日早朝を中心に強い雨が降った。浜松市北区三ケ日町三ケ日では午前7時20分からの1時間雨量が38・5ミリとなり、11月としては1976年の観測開始以来、最大雨量を記録。掛川市では、突風で窓ガラスが割れるなど被害が相次いだ。職員を派遣して調べた静岡地方気象台は同日夜、被害が直線的に広がっていたことなどから、この突風を「竜巻と推定される」と発表した。

 同気象台によると、大雨洪水警報が一時出されたのは伊豆、中部南、遠州北、遠州南。各地の1時間雨量は、伊豆市土肥で午前5時10分からの1時間で37ミリ、静岡市葵区梅ケ島で午前9時からの1時間で30・5ミリを記録。御前崎市では午前9時すぎ、最大瞬間風速25・5メートルを観測した。

 県警などによると、掛川市千浜地区では午前9時10分ごろ、突風が吹き、材木店の窓ガラス1枚が割れ、看板や雨どいの一部が破損。国道150号を挟んだ住宅展示場の事務所入り口の窓ガラスや木造デッキが壊れたほか、約200メートル離れたビニールハウス3棟のビニールも破れた。けが人はなかった。

 被害に遭った材木店の男性社長(54)は「雨脚が急に強くなり『ゴー』という音がした直後、窓ガラスが割れた。外を見たら、積んであったスギ板(長さ4メートル)が舞い上がり、風が渦を巻いて走り去るのが見えた」と語った。現場は遠州灘海岸から北に約1・5キロの地域で、住宅が点在している。【舟津進、山田毅】

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