観光桟橋 3月末完成 館山市 国内最大級全長500メートル

館山市館山の旧県立安房博物館(現館山市立博物館分館)沖合に、県が主体となって建設を進めていた多目的観光桟橋(全長五百メートル)が三月末に完成する。二〇一一年度には展望デッキや水族館などを備えた「渚(なぎさ)の駅」も同分館に完成する予定で、関係者は「観光振興の起爆剤になる」と期待している。 (福原康哲)

 桟橋の海上部は幅六・三メートル、長さ四百メートルで、沖合の長さは国内最大級。先端部には、三万トン未満の大型客船が接岸できる長さ二百四十メートル、水深七・五メートルの岸壁を持つ。桟橋部分にはウッドデッキやフットライト、防護柵などが整備される。総工費は十四億二千万円。

 同市などは四月二十五日、桟橋完成を祝い式典を開く。式典では商船三井客船が所有する外航クルーズ客船「にっぽん丸」が初接岸する予定。

 また、〇九年からは同市が主体となり、市立博物館分館に桟橋のターミナル機能を付加するための改修工事も行っている。一一年度までに展望デッキや駐車場、水族館、レストランなどの商業施設を建設。「渚の駅」として整備する計画だ。工事費は三億五千万円。

 桟橋の建設計画は、館山湾が国の特定地域振興重要港湾に選定されたことを受け、国、県、同市の三者が〇二年に策定した館山港の港湾振興ビジョンで浮上。〇八年には、海上部分の工事に着手していた。

 同市や県は館山湾の観光・レクリエーション機能の充実に力を入れており、すでに大型客船の寄港や、高速ジェット船の季節航路など、港を活用した振興策を実施している。

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