加藤洲十二橋:老朽化8本、改修終了 絵描きプレート設置--香取 /千葉

6月30日13時1分配信 毎日新聞

 細い水路を小舟で巡る香取市の観光スポット「加藤洲(かとうず)十二橋」(同市加藤洲)が改修を終え、生まれ変わった。12本の橋のうちシロアリ被害などで老朽化が進んだ8本を架け替え、橋の名称にちなんだ絵を描いたプレートを設置。訪れる観光客を楽しませている。【駒木智一】
 加藤洲地区は香取市と茨城県潮来市の県境を流れる常陸利根川の南岸に位置する。地区内を流れる新左衛門(しんざえもん)川の両側に並ぶ民家をつなぐように12本の橋が架けられている。同市商工観光課によると、水戸藩主徳川光圀(みつくに)がたびたび訪れ舟遊びを楽しみ、「加藤洲十二橋」と命名したとされる。
 橋は元々は個人の所有物だったが、観光名所とするために90年に市が整備し、老朽化が進んだものを07年から2年かけて架け替えるなどした。橋の材質をシロアリに弱いアカマツから、腐食に強くウッドデッキなどに使われる輸入材「イペ」に変えたことで、耐用年数も伸びるという。
 架け替えにあたっては地元住民がそれぞれの橋の名称を考えた。プレートのデザインは名称の由来にちなみ、地元の新島小学校の児童と共同で考案した。潮来の芸者街に繰り出すかどうか思案したという「思案橋」には芸者のイラストが、近くに子育て観音のまつられた寺のある「こそだて橋」には観音像が描かれている。
 同課は「生まれ変わった十二橋が観光誘致の起爆剤になってくれれば」と期待している。

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