氷見市、観察用保護池を増設

国指定天然記念物イタセンパラの保護増殖に取り組む氷見市教委は2010年度、同市南部に市民向けの観察、学習機能を備えた保護池を整備する。これまで、04年に建設した保護池で繁殖に取り組んできたが、成魚に成長する個体数に限界があり、隣接する休耕田を利用して同池を増設し、成魚を増やす。
 計画では市南部にある保護池に隣接する休耕田約3500平方メートルに大型の池(1500平方メートル)1つと小型の池(200平方メートル)を3~4つを整備する。池と池を結ぶ水路も作り、自然に近い環境を整える。デッキやあずまや、園路を建設し、市民が観察できるようにする。10年度の予算案に設計、測量費650万円を計上した。12年度の完成を目指す。

 市教委によると、現在の保護池には稚魚から成長した成魚が約500匹生息する。体長は約5センチで通常の半分にとどまり、近親交配による、繁殖力の弱体化が懸念されている。繁殖には最低1千匹以上の成魚が必要であるため、保護池を増設する。

 市教委では「成魚の数を1500匹以上に増やし、川に放流する繁殖に挑戦したい」としている

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