大阪平野を一望 あべのハルカスにパノラマ展望台

  2013年5月30日

 近畿日本鉄道は29日、高さ300メートルで日本一の超高層ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)の展望台の概要を発表した。名称は「ハルカス300(さんびゃく)」。58階からビル最上階にあたる60階までの3層構造で、「大阪平野が一望できる」とアピールする。開業は同ビルグランドオープンに合わせて来年春を予定している。

外気を肌で感じる58階の屋外広場(イメージ)

 60階は360度ガラス張りの屋内回廊(1周175メートル)。担当者によると気候が良ければ明石海峡大橋や関西空港も見えるという。58階は一面ウッドデッキで吹き抜けの屋外広場。300メートルの外気を体感でき、カフェレストランやイベントスペースも設ける。

 入場料は大人1500円、中高生1200円、小学生700円、幼児(4歳以上)500円。他施設を参考にした結果、東京スカイツリー(第2展望台まで大人3千円)に比べ若干低く、大阪の空中庭園展望台(大人700円)に比べ割高となった。初年度は約180万人の来客を見込んでいる。

 この日は同ビル16階に入る美術館の概要も発表。国宝や重要文化財の展示も見据え、展示室は約880平方メートル。日本・東洋、西洋、現代美術まで多彩なラインアップで年間5、6本の展覧会を開催する考え。名誉館長に兵庫県立美術館(神戸市)の蓑豊館長が就任。近鉄が運営する大和文華館(奈良市)の浅野秀剛館長が館長を兼任する。

 同社の赤坂秀則・ターミナル開発事業本部長は「あべのハルカスは阿倍野、天王寺地区が大阪の第3の拠点になるための大きなツール。展望台に一度来た人がもう一度行ってみようと思えるものにしていきたい」と話していた。

 あべのハルカスは、大型百貨店「あべのハルカス近鉄本店」やホテル、オフィスが入居し来年春にグランドオープン予定。ことし年6月13日には同百貨店のタワー館が先行オープンする。

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