参院選公示 現新7氏、支持訴え街へ 茨城・各候補者の訴え

昨夏の政権交代後、初の大型国政選挙として注目される参院選が24日公示され、茨城選挙区(改選2)には予想された現職2人、新人5人の計7人が立候補した。蒸し暑い夏空のもと、街頭に飛び出した各候補者は、水戸市やつくば市で第一声を行い、政策を訴えた。有権者の審判は7月11日に下される。

 立候補を届け出たのは届け出順に、みんなの党新人、大川成典氏(46)▽たちあがれ日本新人、吉田里江氏(44)▽共産党新人、稲葉修敏氏(48)▽民主党現職、郡司彰氏(60)▽自民党現職、岡田広氏(63)▽幸福実現党新人、中村幸樹氏(46)▽民主党新人、長塚智広氏(31)-の各氏。

 ▼大川氏 午前10時半、JR水戸駅北口(水戸市宮町)で第一声を上げた。

 企業での勤務経験から庶民目線をアピールし、「みんなの党は小さな政党。愚直に政策を訴えていきます」とあいさつ。さらに「民主、自民両党は消費税増税路線。一番に影響を受けるのは町の人」と両党を批判し、これまで茨城選挙区で両党が議席を分け合ってきたことに触れ、「2議席とも増税賛成になってしまう」と危機感を示した。また、「みんなの党にはしがらみはない」と他党との違いを強調した。

 その後、同市と常陸太田市を遊説。夕方には常陸太田市塙町のショッピングセンターで買い物客らを前に政策を訴えた。

 ▼吉田氏 公示前の21日に東京・明治神宮で党公認候補全員で必勝祈願をしており、この日は午前10時からつくば市吾妻の西武筑波店前で第一声。支持者を前に「茨城は農業県。生産者とともに歩み、農家の人が幸せに思える農業をつくりたい。子育て支援は、財政の構造改革を行って税制の優遇制度をつくり、きちんとした土台作りをしたい」と訴えた。

 この後、つくば市内全域を遊説。午後3時半には、つくばエクスプレス研究学園駅近くのイーアスつくば前で応援に駆けつけた園田博之党幹事長とともに演説した。夕方には買い物客などでにぎわう土浦市上高津のイオン土浦ショッピングセンター前に立ち、マイクを握った。

 ▼稲葉氏 午前9時半、水戸市元吉田町の事務所前で出発式を行い、市内遊説をスタートさせた。午後1時に水戸駅南口さくら東公園前で「一人一人が人間として大切にされる社会をつくりたい」と第一声を上げた。消費税増税が最大の争点になったとして、「自民党、民主党ともに増税に賛成している。増税では国民の生活は成り立たない」と主張、「ストップを掛けるために皆さんと力を合わせて頑張りたい」と支援を呼びかけた。

 応援に駆けつけた塩川鉄也衆院議員は「学べば学ぶほど民主党は自民党と同じ。中身の改革が必要だ」と2大政党を批判。その後、同市内のスーパーなど十数カ所で街頭演説を行った。

 ▼郡司氏 午前9時、水戸市八幡町の水戸八幡宮で必勝祈願を行い、続いて同10時、隣接する広場で出陣式。県内選出の民主党国会議員らが応援に駆けつける中、「これまでの国会活動の蓄積を即戦力として生かしていきたい。17日間走り抜き、与えられた新しい力を糧にして、勝利に結びつける」と意気込みをみせた。

 同11時すぎから同市泉町の水戸京成百貨店前で第一声。農家への戸別所得補償などの実績を強調した上で、「新しい政治のなかでこの茨城の活力を、水戸の元気を、もう1度みなさんとつくり出していきたい」と支持を訴えた。

 その後、同市内の団地前などで街頭演説を行った。

 ▼岡田氏 午前10時、水戸市千波町の水戸プラザホテルで出陣式を開き、額賀福志郎、永岡桂子両衆院議員や自民党県議、多くの首長が顔をそろえた。「自民党の力で揺らぐ国会への信頼を取り戻したい」と、支持団体や県内各地から集まった支持者らを前にあいさつ。「頑張ろうコール」で気勢を挙げた。

 この後、選挙カーに乗り込み、市内遊説に出発。正午から水戸駅北口で党の街宣カーに乗り換え、「景気回復と雇用の安定は緊急課題。地域に根ざした新生自民党を茨城から創出したい。日本の将来をかけた選挙になる」と第一声。水戸市や那珂市などで選挙カーを走らせながら街頭演説をこなした。

 ▼中村氏 午前11時、水戸駅南口ペデストリアンデッキで第一声。「経済繁栄、安全保障、教育再生の3つの政策を実行し、理想国家・日本をつくる」と声を張り上げた。経済政策について多くの時間を割いて訴え、「増税ではなく減税を断行する。財源確保のための消費税増税はむしろ減収を招くだけだ」と、菅直人首相らが打ち出す消費税10%導入への反対姿勢を明確にし、航空宇宙産業や新エネルギーなど未来産業への投資の重要性を強調した。

 また、松島弘典党幹事長代理が駆けつけ、「民主党への期待は裏切られ国難が訪れている」と訴えた。その後、水戸市や笠間市で街頭演説。夕方、鹿嶋市へ向かった。

 ▼長塚氏 つくば市東新井の事務所前で出発式を行い、第一声を上げた。31歳という若さとしがらみのなさを強調した上で、「昨年の政権交代で私たちは新しい政治を選んだ。その流れを止めてはいけない。新しい政治の流れを私たちの手で作っていきたい。茨城県民と一緒に政治を変える旅に出たいと思っている」と、あいさつした。

 その後、トレードマークになっている赤と白のジャパンカラーの競技用スーツで自転車にまたがり、選挙カーと併走してつくば市内全域を遊説。

 夜は同市の大型商業施設、イアースつくば前に立ち、街頭演説。買い物客らに支持を訴えた。

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